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トップインタビュー|人事責任者が考える、理想の勝てるチームとは?

2021.07.15

1/6「レールに乗るか、レールを敷くか」

本間:この取材、何分くらいでしたっけ?

編集部:18時までなので、60分です。

本間:60分ね。では簡潔に(笑)

編集部:ぜひたくさん話してください(笑) まずは本間さんご自身について伺えますか?

本間:はい。ぼくは1988年に社会人になっているので、今年で33年かな?ずっと人事畑でキャリアを積みました。最初に入ったのが大手メーカーでね。ぼくが社会人になった80年代後半は景気が良くて、学生はグローバル志向。世界で活躍したいという思いがあって、勢いのあった製造業に飛び込みました。

本間 祐史|専務取締役 CFO兼CHRO / コーポレート本部長

編集部:いわゆる、一流企業ですね。

本間:満足していたけど、巨大な会社なので3年ごとに転勤があって。途中、研修派遣でアメリカに3年ほど赴任した時に「はたらく」ってことへの価値観が揺らいだんです。

編集部:どういうことですか?

本間:日本の大きな会社って、有無を言わさず仕事がコロコロ変わるでしょ。会社に委ねてるんですよ。安心できる未来があるのは日本企業の良さでもあるんだけど、アメリカは違っていて。キャリアは自分でつくるものという考え方なんだよね。

編集部:キャリアは自分でつくるもの。

本間:そう。そこでふと「このままこの会社にいたら、どうなるだろう」って想像して。「40歳で課長かな、50歳で部長かな」ってね。そしたら、見えちゃったんですよね。この先の人生が。で、こんなに予定調和でいいのかなって。会社に敷かれたレールに乗るんじゃなくて、自分でレールを敷く人生を歩みたいなと思いはじめたんです。

編集部:そして、次に選んだのが…。

本間:今やグローバルブランドになったアパレルメーカーです。当時、急拡大している真っ只中にジョインして、人事や社員教育の仕事を7年やりました。そこで早朝から夜中まで働きまくって、やり切ったなってところまで来て、今度はITベンチャーに移ることにしました。

2/6「でも、分からないでしょ?」

編集部:ここではじめて、有形商材から無形商材の業界になるんですよね。

本間:そう。世の中のビジネスがデジタルに移行するなかで、そこで働く人とか組織のあり方がどうなるんだろうって単純に興味があったんだよね。メーカーの人事はある程度分かったけど、モノじゃない商品を売る会社の人事を見てみたいなぁという、探究心と挑戦心ですね。

編集部:その次が、やっと日宣ですよね。この経歴で、どうして日宣に辿り着くんでしょう…?

本間:不思議ですよね(笑) ITベンチャーに移って、3年目あたりかな?とある知人に日宣を紹介されまして。「上場を目指している広告会社がある。そこがコーポレート本部の責任者を探している」と。で、今の社長と営業担当役員と、食事することになって。もうね、全然ちがう人種なわけですよ。かたや大手企業とメガベンチャーで人事をやってきたわたし。かたや社員数名の状態から叩き上げで営業をやってきたふたり。当時の日宣は今の半分以下の規模でした。

編集部:今の日宣とは全然ちがう会社ですね。

本間:まさに。でも、そんな状態だったから、経歴もちがう、専門もちがう、価値観もちがう自分だからこそ、力を貸せるんじゃないかと思ったんだよね。課題が山積みで大変だと思ったし、先は見通せなかったけど、やりがいだけはあるぞって思えて。

編集部:そこは期待があった。

本間:いま思い返せば、他の選択肢もあったかもしれない。でもね、分からないでしょ?何が正しいかなんて。

編集部:はい。分からないです。

本間:だから、縁と、直感と、課題の大きさを取りました。

編集部:今までで一番小さい会社に移ることが、一番大きな挑戦だったんですね。

本間:ある意味では。それが2010年、ちょうど10年前ですね。

3/6「会社のゴールと自分のゴールが重なれば」

編集部:そこから10年。日宣はどんな風に変わりましたか?

本間:一番大きな変化は、上場だよね。ぼくが入ったときは良くも悪くもプライベートカンパニー。トップに依存した会社で。そこで経営方法を根本的に変えて、パブリックカンパニーに成長していった10年でした。その過程で多様な人材が集まり、社員も140名まで増えましたよね。

編集部:上場したのが2017年、今から4年前ですね。入社を決めた時の目標のひとつは達成されたと思うのですが、今はどんな課題に向き合っているのでしょう?

本間:おっしゃる通り、上場という目標は達成できました。今は、次の目標を定めるタイミングにいます。船を漕ぐ時に「みんなであそこを目指そう」という場所を示す、ということです。

編集部:それが、2030ビジョンですよね。

本間:まさに。でも、掲げるだけではダメで、社員一人ひとりがワクワクしながら、自分のゴールとして捉えられるようにすることが重要で。ぼくは、仲間と一緒にゴールを目指す過程で、人の才能は開花すると思っているんです。だから、人事責任者の目線からすれば、それを後押しするための人事制度を整えないといけないなと思います。

編集部:今期から評価やマネジメントの方法も、抜本的に見直しました。

本間:従来の年功型の等級制度から、個々に期待する役割に応じた等級制度へリニューアルしました。マネジメントも、OKRという目標管理や、1on1という上司部下のコミュニケーションを促進する仕組みを、全社で導入しました。全く新しい試みです。そもそも部署名も「人事部」から「ピープルサクセス部」に変えましたしね。

編集部:ピープルサクセス…社員の成功を支援する部署、という意味ですよね。でも、会社の成長と個人の活躍を両立するのって、難しくはないですか?

本間:難しい。けど、できるはずです。会社のゴールと個人のゴールが重なれば。そのためにぼくは、仕組みの面で社員を支えなくてはと思っています。

4/6「社員を成功させられない会社って」

編集部:本間さんが思う、理想のチームってどんなものでしょう?

本間:個人的にはね、「勝てるチーム」をつくりたいんですよ。ぼくね、ビジネスってスポーツに似ているなと思っていて。すごくフェアだと思うんです。ラーメン屋さんだったら、美味しいラーメンをつくればお客さんが来ますよね。商売って、必要とされるサービスや価値を提供できれば選ばれるっていう、シンプルなルールだと思うんです。

編集部:たしかに。それがラーメン屋さんであっても、広告屋さんであっても…。

本間:でね、負けたくてスポーツする人はいないでしょ?誰もが、試合に出る以上は、勝ちたいと思っているはずなんですよ。だとしたら、会社が勝てるチームをつくることは、結局、そこで働く個人の成功に直結するんじゃないかと思うんです。

編集部:あぁ、なるほど。

本間:「勝つ」というと物騒に聞こえるかもしれないけど、要するに、辿り着きたいゴールに辿り着ける力を持つってことで。周りを蹴落とすとか、そういうことではないです。そこもスポーツと一緒だよね。

編集部:だからこそ、会社のゴールと個人のゴールの一致が大切ですね。

本間:社員の活躍をサポートするのが会社と上司の役目だから、成功させてあげなきゃいけないんですよね。ぼくね、30年この仕事にしてきて、いま改めて思うんだけど…。

編集部:えぇ。

本間社員を成功させられない会社って、存在意義がないと思うんです。たとえ会社が長く続いても、そこで働く社員が幸せじゃないとしたら、何の意味があるだろうって。

5/6「人はコストか?アセットか?」

編集部:社員に対して会社が果たすべき役割はわかりました。反対に、会社にとっての社員はどんな存在だとお考えですか?

本間:あらゆる企業にとって、最も大切なのは人財です。特に、マーケティングはものを売る仕事じゃない。クライアントの課題をアイデアやクリエイティビティで解決するわけだから、一人ひとりの個性がものをいう。

編集部:人がいて、価値が生まれるビジネス。

本間:これはちょっと余談かもしれないけど、会社経営にとって、人財は「コスト」なのか「アセット」なのかという議論があって。

編集部:コストか、アセットか…?

本間:これって、会社のスタンスによると思うんですよ。会社が目指す方向が不明確で、社員もなんとなく居るという状況だと、人財は「コスト」になります。でも、会社に目指すゴールがあって、そこに向かうために人が必要だと思えれば、人財は「アセット」、つまり資産になるんですよね。

編集部:そういう意味では、2030ビジョンを掲げた今の日宣は、人の採用や育成にアクセルを踏める状態になりましたよね。

本間:そうですね。「実現したいことがあります。実現するために、あなたが必要です」と言える状態をつくれたと思います。

6/6「これは俺のボールだ」

編集部:そろそろ60分です(笑) 最後に、これから日宣で活躍できるのはどんな人だと思いますか?

本間ひとつは、変化を楽しめる人ですかね。今、日宣は上場以来の変革期にあると思います。そんな状況で、変化を楽しめる人、変化をつくれる人と一緒に仕事がしたいです。もうひとつは…「こぼれ球を拾える人」かな。

編集部:と、いうと?

本間:社員が幸せな会社って、条件があると思うんです。まず、目指すゴールがはっきりしていること。ゴールをメンバーが共有していること。ゴールに向かうために各自が役割を果たしていること。そして最後に、自分の役割より、チームを優先すること。

編集部:自分よりもチームを優先する。

本間:この、最後のひとつが肝心で、勝つためには、時に自分の守備範囲を越えてでもフォローしたり、リードしないといけないことがある。それを全員ができるチームが強いと思うんです。小さい会社だしね。だから「これは俺のボールだ」ってみんなが思ってることが、大事なんじゃないかな。

編集部:あぁ、なるほど。

本間:でも逆に、そういう人がオーナーシップを発揮したいと思える環境にするのは、会社の責任だと思っています。どうすれば個人のオーナーシップを解放できるかを考えていかないといけない。…さっきからちょっと、上から目線に聞こえるかな?(笑)

編集部:いえ、伝わると思います。この記事が、将来の日宣メンバーに届くといいですね。

本間:そうだね。ぼくが日宣に来た時のように、この記事を読んでくださった方が、自分でレールを敷ける場所だと思ってくれるといいね。

※本記事に掲載の情報は、公開日時点のものです。※本取材・撮影は、政府公表の新型コロナウイルス感染予防対策ガイドラインに沿って実施しています。

募集要項 2023年日宣新卒採用

エントリーはこちらから
応募資格
・2023年3月までに大学・大学院卒業予定の方(2022年9月に大学・大学院卒業の方も含む)
・既卒の方(卒業から3年以内)
※大学・学部・学科は不問です。
募集職種
【総合職採用】
■営業職
■企画職
※基本的に営業職での採用となりますが、本人の希望・適性を考慮した上で企画職への配属の可能性もあります。
選考フロー
▼WEBエントリー
▼1次:書類
▼2次:面接(採用チーム+マネージャー)
▼3次:適性検査 / 面接(マネージャー)
▼カジュアル面談(採用チーム)
▼最終:面接(社長+人事責任者)
▼内定
※選考内容は変更になる場合があります。
給与
<月収>
月額234,600円(固定残業代30時間分44,600円と地域手当15,000円を含む)
※30時間を超える残業代は別途全額支給
※2021年度実績
昇給・賞与
昇給:年1回(3月)
賞与:年2回(9月、3月)
勤務地
東京
勤務時間
9:00~18:00(休憩1h含む)
休日・休暇
完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始休暇、他(年間約120日)
諸手当
交通費全額支給、地域手当(東京本社勤務)、時間外手当、家賃手当、家族手当、子供手当など
福利厚生
役員への提案制度、複業許可制度、食事代補助、社内懇親会費補助、研修費補助、表彰制度、確定拠出年金制度、慶弔見舞金、社会保険、退職金制度など
※2021年7月現在
採用予定人数
若干名
採用実績
2022年 5名予定 / 2021年 4名 / 2020年 1名 / 2019年 3名 / 2018年 9名 / 2017年 3名 / 2016年 3名 / 2015年 2名 / 2014年 1名
採用実績校
(2012年以降)
早稲田大学、法政大学、武蔵野美術大学、明治大学、千葉大学、青山学院大学、立命館大学、関西学院大学、同志社女子大学、京都工芸繊維大学、金城学院大学、東京理科大学、成城大学、龍谷大学、長崎大学、同志社大学、津田塾大学、産業能率大学、ウィスコンシン大学、横浜国立大学、立教大学、駒澤大学

募集要項 2022年日宣中途採用

エントリーはこちらから
応募資格
・2022年3月までに大学・大学院卒業予定の方(2021年9月に大学・大学院卒業された方も含む)
・既卒の方(卒業から3年以内)
※大学・学部・学科は不問です。
募集職種
【総合職採用】
■営業職
■企画職
※基本的に営業職での採用となりますが、本人の希望・適性を考慮した上で企画職への配属の可能性もあります。
選考フロー
▼WEBエントリー
▼1次選考:コミュニケーションシート提出
▼2次選考:集団面接(採用チーム+マネージャー)
▼適性検査(適正検査だけで合否は決めません。3次選考と総合的に評価します。)
▼3次選考:少人数面接(事業長+マネージャー)
▼最終選考:個人面接(社長+人事責任者)
▼内定
※選考内容は変更になる場合があります。
給与
<月収>
月額234,600円(固定残業代30時間分44,600円と地域手当15,000円を含む)
※30時間を超える残業代は別途全額支給
昇給・賞与
昇給:年1回(4月)
賞与:年2回(9月、3月)
勤務地
東京
勤務時間
9:00~18:00(休憩1h含む)
休日・休暇
完全週休2日制(土・日)、祝日、年末年始休暇、他(年間約120日)
諸手当
交通費全額支給、地域手当(東京本社勤務)、時間外手当、家族手当、子供手当など
福利厚生
役員への提案制度、複業許可制度、食事代補助、社内懇親会費補助、研修費補助、表彰制度、確定拠出年金制度、慶弔見舞金、社会保険、退職金制度など(※2019年12月現在)
採用予定人数
若干名(人数にこだわらず本当にマッチする方のみ採用します。)
採用実績
2021年 4名予定 / 2020年 1名 / 2019年 3名 / 2018年 9名 / 2017年 3名 / 2016年 3名 / 2015年 2名 / 2014年 1名 / 2013年 1名 / 2012年 5名
採用実績校
(2012年以降)
早稲田大学、法政大学、武蔵野美術大学、明治大学、千葉大学、青山学院大学、立命館大学、関西学院大学、同志社女子大学、京都工芸繊維大学、金城学院大学、東京理科大学、成城大学、龍谷大学、長崎大学、同志社大学、津田塾大学、産業能率大学、ウィスコンシン大学、横浜国立大学、立教大学、駒澤大学